第1次から3次までのベンダグループ中期経営計画の流れ
ベンダグループのあるべき姿として、最初に掲げたビジョンは「One Benda体制の構築」です。リングギア等単品ビジネスが主体の製品構成から、ドライブプレート・アッセンブリー製品のウェートを高め、世界におけるシェア拡大を目指しました。その目標に向けたグループ全体の事業戦略として、第1次の3か年で効率的で最適な事業運営体制の構築が完了。第2次の3か年でベンダグループの総合力を最大限に活用し、グローバルTier1としての成長戦略を実行に移してまいりました。
第1次中期経営計画(2014年度~2016年度)= トップダウン型中計
グループ全体の情報をタイムリーに把握し、共通の認識の下で戦略的に事業展開できる体制の整備を企図し、「One Benda体制の構築」に向けた足固めとして次の具体策を実現しました。
●2014年にアセアン市場開拓に向けて、タイの現地法人であるベンダタイランド操業開始。
●2014年3月期から連結決算体制への移行、会計監査の導入。
●2016年に黒瀬工業団地内の第1工場が完成。国内での生産体制を強化。
●4つのOne Bendaプロジェクト(開発設計、営業販売、生産調達、経営管理)をスタート。
第2次中期経営計画(2017年度~2019年度)= トップダウン・ミドルアップ型中計
第2次中期経営計画「One Bendaプロジェクト」2nd では、アッセンブリー領域の事業強化に注力。その結果、「グローバルTier1の技術開発型企業」として求められる開発、品質保証、BCP対策、各種管理体制を次の通り整備しました。
●2018年にBCP対策を含む日本国内のものづくり基盤の強化として、呉市苗代工業団地に本社新工場を設立。
●2018年に中国市場強化に向け、塩城ベンダの瀋陽分工場が稼働。
●2019年に韓国・中国の2拠点を再構築。ベンダ鮮光は点在していた工場・倉庫を仁川の新工場に集約し、生産体制の一元化による、増産体制を確立。塩城ベンダは塩城経済技術開発区に移転。
●品質プロジェクトを追加し、5つのOne Bendaプロジェクト(開発設計、営業販売、生産調達、経営管理、品質)を推進。
●ベンダグループ全拠点でIATF16949(自動車産業の国際的な品質マネジメントシステム規格)認証を取得。
日本をはじめとするアジアの拠点からグローバル市場への供給体制を確立するとともに、ベンダグループの総合力を最大限に活用した成長戦略を遂行してまいりました。
第3次中期経営計画(2020年度~2022年度)= ハイブリッド型中計
1次、2次中計により確立したアジア市場からグローバル市場へと拡充した供給体制をより伸展させるとともに、百年に一度の大変革期と言われる自動車産業において、また感染症の世界的大流行、貿易戦争といった大きな時代の転換期に、ベンダグループの技術をより“深化”させ、「新時代の変化に順応しながら、グローバルTier1としての持続的な成長」というあるべき姿に向けて次の課題に取り組んでまいります。
●新商品の売り上げ拡大と既存ビジネスの伸長と効率化を図る。
●人財育成プロジェクトを追加し、6つのOne Bendaプロジェクト(開発設計、営業販売、生産調達、経営管理、品質、人財育成)を推進。
↓
ベンダ工業が目標とする人物像、すなわち「実行力のある人」「専門性を身につけた人」「チームで事が成せる人」を育成するための教育体系を構築し、Eラーニングを活用することにより、ベンダグループ間での人財育成レベルの標準化を目指し、人財戦略・ノウハウを共有する。それにより、ベンダグループ全体で、時代の変化、外部環境の変化に順応し、持続的に成長する為の人財育成体制を構築する。